管理番号 | 新品 :64595673 | 発売日 | 2024/01/25 | 定価 | 9,000円 | 型番 | 64595673 | ||
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10年程前、ベトナムのホーチミン市内の骨董街にあるなじみの骨董店を訪ねた時、直接床に無造作に置かれた壺が目に留まりました。
埃だらけでしたが、どこかで見覚えがあったので拾い上げてみると、何と日本ではその詫びた風情から茶人に好まれる南蛮筒花入れでした。
どこで手に入れたのか聞いてみると、何でこんなものに興味を示すのという怪訝な顔をされましたが、時々川底から見つかることがあるそうで、チャンパ王国の遺品だとのこと。
どのくらいの時代かと聞くと、考え込んで、数百年くらい前じゃないかとの返事でした。
東南アジアの焼き物に詳しい島津敏樹氏によれば、これは元々が川エビを取るビクのようなもので、桃山時代に日本に送られ草庵に花入れとして取り上げられたそうで、利休も所持していたそうです。
器体上部に数本の沈線を施し、左右に小さな耳のようなものが付いています。この沈線と耳のようなものに竹か何かで作った仕掛けを取り付けてエビやウナギ等誘い込み捕まえていたのでしょうか。
民俗学的にも貴重な資料といえそうです。
粘土紐巻上げ手法で作られおり、非常に硬く焼しめられていて、石のようにずっしりとした重さがあります。
和室に花入れとして取り入れると侘びた風情が漂い、素敵だと思います。
サイズ:高さ13cm 直径:9cm 重さ795g
(2022年 2月 7日 23時 11分 追加)追記
一晩水を張ってみましたが、水漏れは一切ありませんでした。島津敏樹氏は島津法樹氏の誤りでした。